4コマ&ママでも金ならず・・2008/08/10 15:14



 残念だったなぁ。谷選手、3大会連続の金メダルならず。あれは、あまり攻めなかったからだろうか(そういうふうにも見えた)。チャンピオンはチャンピオンらしく、もっと前へ前へ出て、攻めなくてはいけないということか。というように、審判が思っているということか。相手選手にしても、谷選手にしても、こうやって戦おうという戦術はおそらくあっただろうし、僕にはなんとも言い難い。
 テレビで観戦していて、谷選手の準決勝敗退はひじょうに残念だった。谷選手ほどの人でも、3大会連続の金は簡単なことではなかったとのだろう。素人の僕がこんなことを言うのはもちろん失礼だとわかっている。
 横で見ていた妻も、ものすごく残念そうだったのだが、そのことが印象に残る。妻はこれまで、そんなにYAWARAちゃんを応援していただろうか。前回に大会後、谷選手がママになり(出産し)、その後、選手復帰したことで、応援する気持ちが強くなったのか。 女性は(とくに子持ちの女性は)、男性以上に谷選手のことを応援している人が多いのかもしれない。

 表彰式のとき、ものすごくうれしそうには見えなかった(金メダルを狙っていたのだから当たり前か)谷選手。そのことにはそれほど驚かなかったが、銅メダルが二人いるのにはびっくりした。あれっ、前回大会もそうだったっけ。銅メダルが二人いるのは、どうなんだろう。
 ふつうに考えれば、準決勝で勝った人は、決勝へ駒を進める。そして、準決勝で負けた者どうしが3位決定戦を戦い、勝ったほうが3位(銅メダル)、負けたほうは4位(メダルなし)。これならわかりやすいが、これだと銅メダルは一人だけ。しかし昨夜の場合、銅メダルは二人いた(昨夜だけでなく、ここから先の柔道はそうなのだろうが)。ということは準決勝で負けた選手(たとえば、谷選手)と戦ったのは、どういう選手なのか。
 準々決勝で敗れた者どうしがまず戦い、その勝者どうし(二人)が3位決定戦に進み、二人のうち一人が、谷選手と試合をした。で、谷選手が勝ち、3位(二人のうちの一人)になったということか。う〜ん、わかりにくい、というか頭の中がこんがらがってくる。
 銅メダルが二人いる理由。こういうことでいいのかな? みなさん、わかりますか。

 谷亮子選手はむちゃくちゃがんばった、よくやったと思うが、この敗戦で、もしかしたら、あることが再燃するのではないか。それは、オリンピック代表選手を選考する、五輪の少し前の国内大会(全日本選抜体重別選手権)で、谷選手は敗れながら代表に選ばれている、ということだ。過去の実績で選ばれたのだろうが、あのとき(いま調べたら、4月6日に谷選手は北京五輪代表に決定している)谷選手を下して女子48kg級を制したのは、どの選手だったか。あの選手がもしも出場していたら、どうなっていか。スポーツの試合後、「たら、れば」を口にするのはよくないかもしれないが、こんなことを考えているのは、なにも僕一人ではないだろう。
 だれが見ても納得できる、透明な選考方法が導入されることを心の底から望む。


text and illustration:Yasuhiro Ohkura