オークラホマミキサー

　ジョン・ノレンなんて言うと怒られるかもしれないが、命日ということもあり、「こんなしょうもないことを」と思いつつ、へたな絵を描いてみた。

　ジョン・レノンが自分の住む、ニューヨークのダコタ・ハウス前で亡くなったのを知ったとき、僕は中学生だっただろうか。いや、小学６年生だった気もする。
　たしか朝日新聞の一面に事件の模様が載り、ニュース番組はその悲劇のことばかり取り上げ、ラジオは彼の曲ばかりを流し続けた。当時、僕はまだジョン・レノンの偉大さをよくわかったいなかったけれど（今でもどれだけわかっているのか怪しいが）、何か大きなものが失われたのだろう、世の中の多くの人が悲しんでいるみたいだ、ということはまわりの空気で感じていた。
　本当に大勢の人々が悲しんでいるみたいだ、ということを僕が感じたのは、おそらく、長嶋茂雄さんが巨人軍の選手を引退したとき以来だったと思う。


　命日の1980年12月8日から、もう30年近くたつ。でも、今年もきょうは特に、世界中でジョン・レノンの作った音楽が流され、多くの人に演奏され、歌われるのだろう。

　ジョン・レノンが亡くなったのは40歳のとき。現在、僕はその年齢をすでに１つ上回っている。どれだけすごい人だったのか、どれだけ才能のある人だったのか、そのことをあらためて考え、そして自分のことを思い、愕然とする。いや、自分と比べるのはもちろん、おこがましいのはわかっている。
　僕はまだ、「これ」というものを何も生み出していないけど、きょうからまた再スタートの気持ちでがんばろう、今そう思った。

　なんだか感傷的になってしまった。これも、ジョン・レノンの影響なのだろうか。



text and illustration：Yasuhiro Ohkura

　明日（12/23火曜）22時20分〜
　NHK-BS2でCGアニメ『LoveRollercoaster』が放送されます。

　これを一人で作った堀江弘昌さんは以前、僕が住んでいたアパートメントのお隣さん（隣人）の方でして。

HORISTUDIO
にDEMO MOVIEもあるので、みなさん、ぜひ観てみてください。

　ちなみに、前の番組はコマ撮りアニメの『ウォレス＆グルミット』だそうです。



text and illustration：Yasuhiro Ohkura

※堀江さんのサイトからビジュアルを拝借するわけにいかなかったので、キャラクターを見よう見まねで描かせていただいたのですが、実際は（僕のへたな絵なんかより）ずっとずっと魅力的です。堀江さん、勝手に描いてすいません。