焼き芋おじさんとの再会2008/03/02 12:05


 昨日の午前中、落語のワークショップへ。講師は林家きく姫さん、林家ひろ木さん、テーマは「しぐさ」。そばやだんごの食べ方をはじめ、さすがはプロ。セ扇子と手拭いの使い方に感心した。僕たちも真似てみたが、当然すぐにはできるはずもない。でも、楽しかった。きく姫さんが「真似るは学ぶ」と言っていたのが、心に残る。その後いったん帰宅し、また娘と外出。少年野球チームの練習場所へ足を運んだ。

 夜は笹塚の「ごっつい」というお好み焼きの店で食事後、帰宅する途中、鎌倉通りで焼き芋売りの車に遭遇。あ、このおじさんは以前、何年か前に下北沢でよく見かけた人じゃないか、と思ったら当たりだった。おじさんに話しかけようとした瞬間、息子が「トイレに行きたい」というので僕と二人でダッシュして帰ったが、残った妻と娘が焼き芋を買って戻ってきた。妻の話によれば、やはり、あのおじさんだったとのこと。数年前、下北沢北口の銀行の裏にあったツクモ電機の前でよく会っていたおじさん。娘を保育室に預けていた頃だったと思う。
 冬、保育室からの帰り、娘を抱っこしながら妻と三人で焼き芋を買ったっけ。おじさんは、吉祥寺のあたりから焼き芋を売りに来ている、と言っていたのではなかったか。「ああ、あの頃よりは、ずいぶん上手になりました」と昨夜、妻に語っていたという。おじさんによれば、今のほうが自分の焼き芋の味はよく、焼き芋が売れすぎるので、現在は路上ではほとんど売らず、常連さんの家まで宅配しているそうだ。昨夜はたまたま、道路脇に停めて焼き芋を販売していたらしく、わが家にとってはラッキーだったかもしれない。妻が、中くらいの焼き芋1本(300円)を注文したところ、1本おまけしてくれた。今年になって初めて食べた焼き芋は、香ばしくてホクホクしていて美味だった。たしかに、おじさんの腕が上がったのかもしれない(以前もおいしかったけれど)。焼き芋おじさんは白髪で三つ編み。中央線吉祥寺の自由人という感じでよく似合っている。
 昼間、焼き芋を食べるしぐさも見せてもらい、我々も手拭いでやってみたのだが、ワークショップがあったら三軒茶屋からの帰り道、「焼き芋、食べたくなってきた」と娘が言っていた。まさかその同じ日に、焼き芋のおじさんと何年かぶりに再会できるとは。不思議な縁を感じる。まあ、ただの偶然かもしれないけれど。